スタイリッシュなデザインと、乾燥機能まで一台でこなす利便性から人気のドラム式洗濯機。しかし、その高性能で複雑な構造ゆえに、一度故障すると修理費用が高額になりやすいという側面も持っています。ある日突然、愛用のドラム式洗濯機が動かなくなった時、多くの人が直面するのが「修理代は一体いくらかかるのだろう」という深刻な問題です。買い替えも視野に入れつつ、賢明な判断を下すためには、故障箇所ごとのおおよその修理費用の相場を知っておくことが不可欠です。 まず、比較的安価で済む可能性のあるトラブルから見ていきましょう。例えば、ドアがしっかりと閉まらなくなった、あるいはドアロックが解除できなくなったといった「ドア周りの不具合」は、部品交換を含めても一万円から二万円程度で修理できることが多いです。また、乾燥機能の性能が落ちたという場合、原因が内部のフィルターやダクトのホコリ詰まりであれば、分解清掃作業で一万五千円から三万円程度が相場の目安となります。 一方で、修理費用が高額になりがちなのが、洗濯機の心臓部とも言える駆動系や制御系のトラブルです。洗濯槽が全く回転しなくなった場合、その原因がモーターを動かす「ベルト」の摩耗や断裂であれば、一万五死千円から二万五千円程度で済みますが、もし「モーター」自体の交換が必要となると、三万円から五万円以上と、一気に費用が跳ね上がります。 そして、最も高額になりやすいのが、全ての動作をコントロールしている「電子制御基板」の故障です。電源が入らない、操作パネルが反応しないといった症状の場合、この基板の交換が必要になることが多く、その費用は三万円から時には六万円を超えることもあります。これだけの費用がかかるとなると、もはや修理を選ぶか、新品に買い替えるかの大きな分岐点と言えるでしょう。 ドラム式洗濯機の修理は、決して安くはありません。まずはメーカーのサポートセンターに連絡し、症状を伝えて修理費用の概算を確認すること。そして、その金額と、お使いの洗濯機の使用年数を天秤にかけ、長期的な視点で最もコストパフォーマンスの高い選択をすることが、後悔しないための鍵となるのです。
ドラム式洗濯機の故障!修理代はいくら?